大学院生を募集しています!!

大学院生:ニワトリにおけるヒト遺伝子のカウンターパートをノックアウトし、表現型を解析することを通して、分子生物学で必要な一連の実験技術を習得できる。また、染色体の解析技術も習得できる。研究内容のページを参照のこと。上記の研究に興味のある方は是非来てください。なお、博士課程院生には、88万円/年(税、保険込み)の奨学金を支払う。ただし、年間60万円(税、保険込み)以上の収入があるひとには、原則として奨学金を支払いません。

※現在、ポスドクの募集は行っておりません。


 我々の研究室では、ニワトリ体細胞株(DT40)の遺伝子ノックアウトを系統的に行うことによって、

  1. 染色体構造の維持機構のネットワークの解明
  2. ゲノム構造維持機構の破たんによる発ガン機構の解析
  3. ガンの化学療法の作用機序

の解明を行っております。

 我々の研究室では、遺伝子ノックアウトを次の実験手続きで行います。これらの実験を一通り行えば、動物実験以外の分子生物および細胞生物のテクニックを順を追って学んでもらえるので、我々の実験系は臨床の院生のトレーニングには優れたシステムであると自負しております。

  1. 既知のヒト遺伝子のなかでシスプラチンなどによるDNA損傷を修復することに関与する遺伝子のニワトリホモログcDNAのクローニングと塩基配列決定。
  2. そのニワトリタンパクに対する抗体の作成。
  3. ニワトリ遺伝子のゲノムDNAをクローニングし、おおよその一次構造を決定する。
  4. 遺伝子ノックアウト用の組み換えプラスミドの構築。
  5. ニワトリ体細胞株(DT40)で遺伝子ノックアウトを行う(ノックアウト効率がヒト細胞株と比べものにならないほど高いことが、このDT40細胞株の特徴)。
  6. ノックアウト細胞で予想どおりRNAやタンパク分子が消失していることをノザン解析や2)の抗体によるウエスタンで確認する。逆に、抗体の特異性の確認のための陰性対照にノックアウト細胞が使える。
  7. ノックアウト細胞の表現型解析:染色体分析(ペイントなど)、細胞抗体染色、シスプラチンや放射線に対する感受性のチェック、細胞周期解析など。
  8. さらに、複数種類の遺伝子の欠損株や、ノックアウト細胞に別の遺伝子を強制発現したクローンなどを作成する。そして、複数種類の遺伝子のあいだの機能的相互作用を解析する。

 他のラボと比較したときの我々のラボの特徴は以下のとおりです。

    1)論文は、Natureクラスの大きなものは残念ながらありませんが、インパクトインデックスで5ー10程度のものを多数出版しております。遺伝子のノックアウトだけで論文を書きうるので、論文数に換算したときのコシトパーフォーマンスは極めて高いと思います。動物実験より1つの実験のサイクルが短いので、自分のテーマを遂行するときに、短期間のうちに多くの研究方法を学べます。

    2)ゲノムの切り貼りをする上記の実験方法がきわめて外科的であり、それに対応して我々の教室では外科の教室のように技術をきちんと指導しております。

    3)酵母で確立された遺伝学や染色体分析、放射線生物学といった、古典的でかつきちんと確立された学問体系に基づいて研究しています。ゆえに、これまで確立された様々な考え方および手法を実験を通じて勉強できます。流行の学問にありがちなように、期待した結果が出ない限り試行錯誤の経験から何も学べないということはありません。

    4)ニワトリ体細胞株(DT40)を使った研究に集中しているので、様々な研究方法、実験材料の集積が高いと思います。

     

    最後に、我々の研究目標は、ニワトリ細胞株DT40のように、ヒト細胞でも簡単に遺伝子改変ができる実験方法を確立することであり、この最終目標のために元気のいい研究者の参加をお願いします。


    上記の募集に関する連絡先は、

      武田俊一:e-mail address

        stakeda@rg.med.kyoto-u.ac.jp


     

    放射線遺伝学教室のホームページへ

    Department of Radiation Genetics, Kyoto University